エイリアン再び

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好きなCMがある。

数年前の『かっぱ寿司』と

現在の『富士急ハイランド』のテレビCMだ。

これらには共通点があって、

どちらにも宇宙人

(グレイと呼ばれているモノに似ている)が

登場する。

 

現在オンエアされている

富士急ハイランドの方は、

無数の宇宙人が空からやって来て、

園内のあちらこちらで踊っているCM。

微笑んでいる表情がより愉快にさせてくれる。

 

かっぱ寿司の方は、

ストーリー性があった。

かっぱ寿司の店の前で足を止めた男性が

「え~!?」と驚きの声をあげる。

男性の前には3人の宇宙人がいた。

宇宙人達は、

『自分達を見て男性が驚いたのだ』

と思った様だ。

CMを観ていた私もそう思った。

 

しかし男性が次に言ったのは、

「100円?お寿司が100円!?」

という、言葉だった。

 

男性の以外な言葉に驚いた宇宙人達が

後ろを振り返ると、

そこには『お寿司100円』と書かれたノボリが

並んでいた。

男性が驚いたのは宇宙人では無く、

お寿司が100円という事に対してだった。

 

宇宙人の背丈は小学生低学年位で、

男性の視界に入っていなかった。

又CM的には、宇宙人の存在よりも

かっぱ寿司100円の方に魅了される

という事を意味しているのでしょう。

 

それからその男性は一歩前に出て

ノボリに近付いた。

その時、ノボリの手前に立っていた宇宙人が

男性に足を踏まれた。

男性は『お寿司100円』のノボリに釘付けで、

宇宙人にも、足を踏んだ事にすら気付か無い。

 

このCMはシリーズ化され、

気付かれたい宇宙人と、気付か無い男性の

スレ違いが続いた。

 

 

こんな風に、記憶に残るCMが有る。

 

1980年代の《サントリー》のCMだが、

サーカス団員の様な人達

……火を吹く男や天使の格好をした仏頂面の女性など……が

砂漠で芸をしているという、

何ともミステリアスなモノが有った。

これは映像も良かったが、

CMで使われている曲も良かった。

 

それで私は当時、この曲が収録されている

マーク・ゴールデンバーグの

『鞄を持った男』というLPレコードを買った。

これはオススメのアルバム。

続いて出た『テラ・ノストラ』

というアルバムも良かった。

 

この頃、CMに使用された歌はヒット曲になる

という現象が有った。

ヒット曲になるような曲が使用されたとも言えるが、

《CMソング》というジャンルが脚光を浴びた。

吉幾三(敬称略)の「Dream」という曲は、

元々はCMの為に数小節だけ作られたのだが、

人気が出てリクエストもあり、

後に氏が一つの曲に完成させたというのは

知る人も多い話だと思う。

 

CM始め、あらゆる広告・宣伝には、

見る側が無意識の内に影響されているという

効果が有る様だ。

まあ、それが、それらの狙いな訳だけど……。

 

何かを選択する際に

「CMか何かで見たから、これにしよう」という

決め方をしているかもしれない。

この場合の選択は無意識では無いが、

影響は受けている。

こういう事は自覚出来ている影響、

宣伝効果なのだが、

サブリミナル効果》という無自覚の内に

影響を受けているものが有る。

 

このサブリミナル効果というのは、

潜在意識にコッソリ働きかけ、

影響を及ぼす効果である。

 

例えば、映画館で映画を楽しんでいる。

「主人公のファッションや言動がカッコ良かったから

 真似をしよう」というのは自覚有る行為だ。

 

でもサブリミナルの影響を受けた場合は、

映画が終わって

「あー喉が渇いた。コーラが飲みた~い」

と思ったとしましょう。

何故そう思ったかというと、

映画の中に、目に留まらぬ速さのホンの瞬間だけ、

コーラの映像が挟まれていて、

それが上映中に何度も繰り返されていたからなのです。

映画のストーリーとは全く関係の無い映像。

しかも見た覚えは無い。

でも影響を受けてしまっている。

こわいですね。怖いですね。コワイですね。

だから今はテレビや映画での使用は禁止されているそうです。

 

私が20代前半頃の話だ。

知人と外出した時、

渋谷の街頭で清涼飲料水のキャンペーンをやっていて、

私もそれを貰った。

 

その数時間後のどが渇き、

自動販売機で清涼飲料水を買った。

何種類かある中で

「何が良いかな?」と考えて、

「これが良い」と、自分で選んだ。

そうしたら知人から

「義理堅い人ね」と言われた。

 

どういう意味かというと、

私が自動販売機で買ったのは

キャンペーンガールから貰った清涼飲料水と同じ種類で、

知人は私が

『清涼飲料水を無料で貰った恩を、それを買うという形で返した』

と思ったらしい。

 

でも私には全くそんな意識は無かった。

キャンペーンガールから清涼飲料水を配られて

飲んだ記憶は勿論あったが、

それが何の種類だったか全然覚えて無かったからだ。

知人に言われても

「そうだった?」という感じしかない。

 

記憶に無いので確証出来ないが、

知人の言葉を信じれば

私は影響を受けていたわけで、

キャンペーンの効果が有った事になる。

 

ただ私の場合は、

記憶力と注意力が薄弱だった

という感じがする。

だから、

正確に影響を受けたと言えるだろうか?

 

 

 今は、夏休みの子供達に向けた

イベント等の宣伝が多いと思うが、

特にこの数日

恐竜(化石)関係のモノをよく目にする。

アニメでは『名探偵コナン』で恐竜化石博で事件が起きて、

TVの金曜ロードSHOWでは『ナイトミュージアム』を放映し、

恐竜ティラノザウルスの骨格標本が欠かせない存在で登場。

マクドナルドは『ハッピーセット』で

小学館の図鑑NEO』シリーズの『恐竜/ティラノサウルス』が

おまけでついてくる。

 

宣伝効果は、

受け取り手の興味(意識)も反映する。

恐竜好きの私は、この夏

上野の《国立科学博物館》の《特別展》

『恐竜博2019』へ行く事を決めました。

 

国立科学博物館は《常設展》も面白い。

私はこれ迄3回行ったことがある。

最初は小学生の時、次は20代にデートで、

3回目は30代に独りで……。

独りでも誰かと一緒でも楽しい場所だが、

小学生が親子で行ったら良い思い出になると思う。

 

ここは《常設展》だけでもかなりの見応えが有る。

化石も剥製も展示されている。

パンダの剥製も有る。

これは、切ないを通り越して何だか怖い。

剥製はその前は生存していた……命有る動物だったわけで、

魂を感じる(?)というか……存命時の姿が浮かぶというか……。

そして初めて見た時、「あのパンダのまでもが!?」という

ショックを受けた。

剥製の展示室は温度が低い。

私が行った時は人気が少なくて、何だか背筋までヒンヤリした。

ある意味、納涼効果が有る。

 

博物館では、展示物に釘付けになるので

傍にエイリアンがいたとしても

気付かないかも しれないなぁ……。

 

……それでは今日はこのへんで。

又ブログでお会いしましょう。

   夏の真昼 

本日のBGM: マーク・ゴールデンバーグ『剣と女王』

 

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夏の真昼 著 小説 

《ヨコハマ探偵くらぶ》シリーズ第1部

『チャイナタウンでつかまえて』連載中

https://jasminegirl.hatenablog.com

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