バカかと思った

自慢では無いが、私はバカだ。
私の事をバカと思っている人もいるので、
自他共に認めるバカと言えるのかもしれない。

そんなバカな私なのだが、
｢バカなんじゃないの？この人！｣
と思った人が二人いる。

一人は、約２年前。
その人は得意気にこう言った。
｢私が社会人に成り立ての頃、
風邪で熱が出たぐらいじゃ
仕事は休まなかった。
先輩から、
『忙しく動き回って仕事すれば、
汗かいて熱が下がって風邪も治る』と
言われた。そういう先輩に指導されて
良かったな～と思う｣

これを聞いて私は、
『バカなんじゃないの？この人！』
と思った訳だけど、
このバカは
《時代錯誤も甚だしいバカ》である。

この人は当時３２、３才位だっただろうか。
２０代前半の後輩に対して
『今の若者は軟弱ね』と言っていたのだが、
私に言わせれば、
｢何を知った風な事を言っているんだ！？｣
という感じだ。

２５～３０年位前だっただろうか？
『２４時間、働けますか。
ジャパニーズビジネスマ～ン』という
フレーズのCMがあった。
これは栄養ドリンクのCMで、当時
頑張って働く人(自分)への応援歌的な感じで
流行った。
『タフであれ』というのは
あくまでも心身共に健康的で、
エネルギッシュであれという事だ。
何も『本当に２４時間働け』
という意味では無い。

３０年位前に、日本の企業の多くが
週休二日制になり、
一日の労働時間は長くなった。

当時も今も、
連日遅く迄残業せざるをえない状況、
熱が有っても休めない状況もある。
しかし、
これを当たり前と思ってはいけない。
この状況は異常なのです。

「○○業界はこれが普通だよ」
というのも、時代遅れの証拠である。

『２４時間、働けますか』のＣＭを
リアルタイムで観ていた私。
《スポコン》マンガ世代で、
「風邪ぐらいは気合いで治せ」なんて言葉を
使っていたのを知っているが、
これはいずれも
ある種の冗談として捉えられていたものだ。
それを何処で間違えたのか、
今の３０代が完全に思い違いをしている。

もう一人は１年ちょっと前の事。
その人はこう言った。
「ここの人達
　(自分の職場の同じチームの男性社員の事)は
　みんな優しいでしょ。
　だけど私は人使いが荒いの」

これを聞いて私は
『バカなんじゃないの？この人！』
と、思った訳だけど。
これは
《情緒の無いバカ》
である。

この人の意図した事は分からぬが、
私は
『この人は何故、自分の印象が悪くなり、
　誰のメリットにもなら無い事を
　言うんだろう？』
という呆れた感想を持った。

この人には
当時5才と2才だかの子供がいて、
時短で働いていた。
就労時間が短い為、
仕事をより効率良くこなす必要がある。
しかし、それが言い訳にはなら無い。
彼女は自分自身を
｢せっかちな人間なの｣とも言っていた。

この二人の共通点は、
３０代の女性、
働いているという事。

この年代は、
約１０年職場や社会での経験を積み、
世の中を一通り分かった気になっている。
まだ体力も充分有るし、
自信を持っている人もいる。

自信を持つ事は悪くないが、
謙虚さを身に付けていないところが
愚かであり品が無い。

そして二人とも
学校の偏差値がヒトや物事の
判断基準とする考えから抜けきれて無い。
井の中の蛙で、
傲慢なステレオタイプな人だ。

こういう人達の事を私はバカだと思うけれど、
当人達は尊大だから、
自分の事を夢にもバカだとは思っていない。
というか、
そんな事に考えが及びもしない。
寧ろ、頭が良いと思っているふしがある。

「この未熟者め！」と私は言いたい。

自分がバカだという事をわかっていないバカ程
愚かしい者はいない。
そこから成長は無い。
成長どころか、
勘違いしたままという事態も有りうる。

《努力》と《バカな頑張り》を間違えない様に、
もっと見聞を広げてみよう！
ほら、自分がバカだという自覚が出来たのでは？

それでも解らない人の為に
バカの真理を唄った曲のフレーズの一部を
ご紹介します。

『自慢じゃ無いがオレもバカ。
　遠慮するなよ君もバカ。
　下手な考えおよしなさい
　バカは死んでもなおらない』

バカを自覚している者は、
ソクラテスの言う
『無知の知』を知る人に等しい。

だから
こんなバカの戯言など、
凡人には面白く無いだろう。
これを面白がれるのは、
《なかなかのバカ》か、《聡明な人》であろう。

……それでは今日はこのへんで。
またブログでお会いしましょう✨

　　　夏の真昼

本日のBGM：ハナ肇とクレイジーキャッツ
『馬鹿は死んでも直らない』

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