ギャルとタピオカ

f:id:ww77natsuno:20190818010555j:plain

今、言わずと知れた《タピオカブーム》だが、

これは《第3次タピオカブーム》だそうだ。

 

ナルホド、記憶の糸を手繰ってみたら、

以前、2回のプチブームがあった。

 

1度目が90年代前半頃だったか?

白い半透明の直径2~3mmの小さな球体。

ココナッツミルクに入っているデザートだった。

小さすぎて、殆んど噛まずに飲み込んでいたと記憶してます。

デザートとしての位置付けは、

サイズ的にもゼリーやプリンと同等の枠。

 

 当時タピオカは目新しさで話題になったが、

スイーツとしては、その少し前に登場した

《ティラミス》フィーバーには及ばなかった。

 

そして何故かその頃メディア等は、

新たなモノを

「今!これが流行りです!」と言いたいが為に

発掘していた様な感じがした。

そして登場したのが《ナタデココ》。

 

ナタデココ

タピオカの定着前に登場した為、

名前だけは知られたけれど、

タピオカと混同される事もしばしばだ。

 

《タピオカ》の第2ブームは

おそらく21世紀になっていたと思います。

 

色は黒っぽい茶色?

大きさは直径1cm程に成長し、

噛みごたえ良く、冷えたミルクティーに入っていて、

それまで見たことの無い太いストローで吸うという食べ方も新しかった。

 

これらは《パールタピオカ》と呼ばれ、

私は好きでよく飲んでいました。

 でも、あまり流行らなかった。。。。

 

……あまり流行ってないと感じたのは、

私は渋谷にあった店に

よく行っていたのだけれど、

街でタピオカミルクティーを飲んでいる人を

余り見掛けなかったからだろうか?

 

当時《ギャル》達もブームだった。

昔から若者文化というか、

若者達の間で流行っているモノを

《トレンド》としてメディアが捉えているところがある。

「これが時代の先端ですよ。追い付けていますか?」

 みたいな感じで、受け手も

「時代に取り残されないように、流行りをおさえておかなくては!」

なんて思ってしまう。。。。

 

それで、当時のギャル達の間では

《タピオカミルクティー》は

あまり流行っていなかった感じだった。

 

私が行っていた渋谷の店も、

お客さんは、

《おねえさん》はいたが、

ギャル達は一度も見なかった。

 

売れていたのかも知れないけれど、

ブームという現象としては弱かった。

私の《マイブーム》ではあったけれど……。

 

ところで、

《ギャル》の定義だけれど、

今、ギャルというと、

20年前頃から目立ち始めた

茶髪で肌を日焼けサロンで焼いて、

学校の制服姿で、

又はアルバローザ等のハデハデ服で、

お化粧して目立つアクセサリーをつけて

ルーズソックス(ちょっと古いけど)履いて

といった感じの ファッションをした

高校生(~20代前半)を指していると思う。

 

だから「私がギャルだった頃……」なんて言うと、

「えー!!」と勘違いされる嫌いがある。

 

だが、私がギャルだった頃、

《ギャル》とは《若い娘》の事を意味した。

昔で言う《むすめさん》《おじょうさん》世代、

ガール=おじょうちゃん

より上、

ウーマン=婦人 

より若い

《ヤングウーマン》よりちょい若い

ハイティーンから22、3才頃の女性全てが

《ギャル》である。

 

私はギャルという言葉が好きである。

だから、これからもギャルという言葉を

《若いむすめ》という意味で使っていく。 

 

話しは戻るが、 

今《タピオカがブーム》と言えるのには、

視覚化できるのが大きいと思う。

《インスタグラム》による効果である。

 

だから私も

「あー。タピオカブームなんだな」

と思っているわけだけれど、

ブームだからといって

それに飛び付く性格で無いので、

今のタピオカミルクティーを未だ飲んで無い。

 

そして

「(第2ブームの時に)さんざん飲んだからな~」

と言う大人にとって、

再ブームは嬉しく懐かしいのだが、

新しさが無い。

 

新しい物、珍しい物を好きな日本人は少なくない。

明治の文明開化によって

日本に西洋文化がなだれ込んできた。

ファッション、生活スタイルの様式変化もさる事ながら

食に関しても革新があった。

 

今では当たり前の肉食文化だが、当時は

《牛鍋》と呼ばれる高級料理が初導入の

牛肉は珍しいモノだった。

 

牛鍋の他に、パスタやオムレツ等も入って来た様だ。

それらはやっぱり当時の人の憧れの食べ物で、

「牛鍋食べてきたよ」なんて言ったら

羨望の目差し見られるイケてる人、

《最高にトレンディ》な事だった。

 

明治の文豪、かの夏目漱石

有名な小説『吾輩は猫である』にも

そんな《自称トレンディ男》が登場する。

 

「最新の食べ物の事なら何でも知ってるよ」的な事を

そのトレンディ男は言う。

それで連れの男(物語の主人公

……といっても猫では無く、猫の飼い主)が

「それじゃあ”トチメンボー“は食べたか?」と訊ねるのである。

 

トレンディ男は見栄っ張りなので

「食べたこと無い」とは言えず、

知ったかぶりをする。

 

しかし《トチメンボー》とは、

連れの男がその場で作ったデタラメな料理名なのだ。

 

私は、この《トチメンボー》の文字を見て、

実在しないモノでありながら何となく、

《メンチボール》を思い浮かべた。

 

業界人(大元はジャズメン達)が言葉を逆さにして

お寿司を《シースー》と呼ぶ感じで、

《トチメンボー》も《メンチボール》っぽい。

 

だけれど《トチメンボー》はやっぱり《トチメンボー》なので、

未だに実在しない食べ物なのだ。

 

もしも《トチメンボー》が出来たら、

是非一度食べてみたい。

 

……それでは今日はこのへんで。

またブログでお会いしましょう✨

   夏の真昼 

本日のBGM:沢田研二『OH !ギャル』
 
ご意見、ご感想をお寄せください。
*************
夏の真昼 小説
『チャイナタウンでつかまえて』好評連載中
『フーガ遁走曲~白薔薇婦人が愛した庭~』全7章掲載
インスタグラム:ユーザー名@rainbowycat
インスタ映えを意識してない写真を載せてます✨