いと、をかし

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「いと、をかし(おかし)」と
平安貴族の清少納言は言いにけり。

この古語を現代語に訳すと
「いと」は「とても」、
「をかし(おかし)」は
「こっけいだ、変だ、風情がある、面白い、興味深い、美しい、愛らしい、かわいい、素晴らしい」と
複数の意味が有る様です。

だから、
その話しの内容で
どの意味かを当てはめるのでしょう。

これは昨今、何でも
「かわいい」と「ヤバい」で済ます人たちに
似ている様な……?……ちと違う?

それにしても
《変だ》と《素晴らしい》は
類似の意味と取れないのですが、
これも何と言うか
「いと、をかし」な事です。

何故こんな事になっているのか?
この異なる意味が混在する
シチュエーションなんて、
あるのでしょうか?

又、
一つの言葉に複数の意味が有る
というと、
私は『カメハメハ』という歌を
思い出します。

記憶のみで言いますが、
「カメハメハ」は王様の名前であり、
「おはよう」も「おやすみ」も
「子供の名前」もカメハメハです。
ナンでもカンでもカメハメハです。

それはさて置き、ですが、
開店直後のデパートで
店員さん達がとても丁寧な
お辞儀をしてくれます。

1階の入り口では
ドアの両側に立つ複数人から
頭を下げられます。

上階に行く為に
エスカレーターを使うと、
その登り口と
上のフロアの所でも
丁寧なお辞儀を頂きます。

登りエスカレーターでは
目線が行き先である上方になるので、
そこに待ち構えている……いや、
待っていてくださる店員さんが
視界に入ります。

そうすると私は何だか、
丁寧なお辞儀をされる事に対する
《プレッシャー》を感じるのですよ。

「エレベーターにすれば良かった」
と思っても後の祭りです。

エレベーターとエスカレーターは
離れた場所にあり、
そこに行く迄の間に
そのフロアの店員さん達から
うやうやしいお辞儀をされなければ
ならないのです。

お辞儀の波を脱け出し、
目的の店に着いた時の安堵感たるや。

おもてなしを受けて
疲労を感じるとは、
「いと、をかし」なのであります。

ところで皆様、
フリフリなお洋服というのが有りますね。
現代のロリータファッションは
その代表です。

ロリータの名の通り
赤ちゃんの被るボンネット風な帽子。
子供のピアノの発表会の様な
フリフリなワンピースと靴下が特徴です。

その前には
カントリー風ファッションがありました。
こちらは開拓時代アメリカの
婦人達のファッションと言いましょうか。
大草原の小さな家」の婦人達のファッション。

又は、アメリ南北戦争時代
風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラや
若草物語』の四姉妹達のファッションを
感じさせるものです。

その当時同様、
くるぶし丈のロングスカートが
カントリー風ファッションの定番です。
150年前と大きく違うのは、
柄、テキスタイルでしょう。

花柄が多かったと思いますが、
ブランドによっては
テディベアやスイーツ柄というのもありました。

フリルやリボン
女子が好むモチーフで
「かわいい」のですよ。

私は似合わないので、
着こなしている人を見ると
「素晴らしいな」と思います。

でもファッションは
好みがありますから、
私の知人には
大人が赤ちゃんみたいな服を着るのは
「おかしい」と言う人もいます。

カントリーファッションの女性の
連れの男性がラフな装いだと、
二人の会話内容はどんなモノかと
「興味深い」です。

アレ、いと、をかし。。。。

……それでは今日はこのへんで。
またブログでお会いしましょう✨

   夏の真昼      

本日のBGM:オペラ《椿姫》より『乾杯の歌』

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小説『フーガ遁走曲~白薔薇婦人が愛した庭~』
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