ムードメーカー＆ざんねんないきもの - なつのまひる『シナモン・チェリー・パイ』令和の枕草子

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“ ムードメーカー ” と聞くと、
どんな人をイメージするだろう？
陽気で、ちょっとお調子者。
宴会での盛り上げ役。
何となく三枚目、若手男子……。
といった感じだろうか。

何か影響力は持っているけれど、
それが " リーダーシップ " とは違う
という事だろう。

リーダーシップには
将来有望という感じが有る。
だがムードメーカーには、
最悪な表現では
《ピエロ》《軽薄者》と
人から見下された感じがないだろうか？

(断っておくが、職業としてのピエロを言っているのでは無い)

私が３０代半ば位の頃の話だが、
会社で部長面談が有った。
私はそこで部長から
｢○○さんにはムードメーカーになってもらいたい｣
と言われた。
｢君は優秀だ｣とか｢期待してるよ｣
という評価……つまり、
仕事が出来るとか、働き振りを認めて貰いたい
なんていう気持ちは全く無かったが、
｢ムードメーカーになってもらいたい｣
という言葉も意表過ぎた。

ムードメーカーという言葉に、
前述した様なニュアンスを
抱いていた私にとって、
部長の言葉はショックだった。
そこで奮起して頑張った(？)ら
その後私は
｢よくやってるね｣と褒められたり、
出世したのだろうか？
もともと私は褒められたいとか
評価して欲しいと思って
仕事をしていなかったので、
その後、奮起しなかったし
奮起しなかった事を後悔してもいない。

そもそも私は職場において
ムードメーカーと言われる様な
言動をした覚えは無い。

若手男子なら、
最初はお調子者だったが
徐々に貫禄も出て来て、
数年後には後輩のお手本、
昇進という軌道も見えるので、
ムードメーカーと言われた事の
ダメージは少ないだろう。
ただ、女はどうなの！？
｢仕事人としても女性としても残念！｣
と言われた気がしました。
だから、この事は
同僚にも友人、家族にも
ずっと言っておりません。
ただ、ず～っと後に
好きな人(片想い)に打ち明けました。

そして今、二つの事に気づいた。

一つは、
もしかすると部長は私に、
“ムードメーカー”という役割
つまり役職を作ってくれたのかも？
という事だ。
仕事振りを見込んではいないが、
組織の中で何か役に立ちそうな
私の特性を見つけてくれたという事なのかも。
全然嬉しく無いけど。
(まぁ職場は、嬉しい事を
期待する場所じゃ無いが)

……嬉しく無いはさて置き、
私の何がムードメーカーだったのか？
思い当たる事は何も無いけれど、
私は何かやったのだろうか？
全く記憶に無いけれど。

そして二つ目は、
私は何故好きな人に
部長から言われた事を話したのか？
という事だ。
話した理由に気がついたのでは無く、
｢あれ？これって話すべき事だったのか？｣
という事に気づいたのだ。
私は何故、メリットになら無い話を
してしまったのか！？
……これも記憶に無い。

何だか恥ずかしい……。
情け無い。……残念！

最近のベストセラーに
『ざんねんないきもの事典』
という本がある。

“ 残念な生き物 ” とは、
優しい人達からは気の毒がられ、
その他の人達からは笑われる……。

電車の中吊り広告で
『ざんねんないきもの事典』
最新版、第４弾の
内容が一つ紹介されていた。

《電気ウナギは自分も感電してしまう》
………………。
…………残念な生き物達よ、
強く生きよう！！

……それでは今日はこのへんで。
またブログでお会いしましょう✨
　　　夏の真昼

本日のBGM：パットベネター『ハートブレイカー』

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