湯島の梅

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私は寒さが苦手なので、
冬は気が重いです。

それでも12月はクリスマスだ
1月はお正月だので少しは
浮かれ気分になれます。

しかし辛いのは2月です。

一年で一番寒さ厳しい月である事が
節分とバレンタインデーという
イベントを上回るネガティブポイントに
なっています。

雪がチラチラするのは
ちょっとワクワクはします。
しんしんと降る雪と静寂には
趣を感じはします。
白く積もった雪景色も、
綺麗だとは思います。

だけど
ウィンタースポーツに興味が無く、
交通機関への影響を考えると
無邪気に雪を喜べません。

そんな2月に於いて、私の救いとなるのが
梅の花です。

特に白梅が良いです。

厳寒の候に花を開く健気さに
非常に感激するのです。

どんなに立派な枝ぶりの木に
満開に咲こうとも、
これ見よがしで無い様子が
また良いです。

そして、梅と言えば
菅原道真公。

《東風吹かば
 匂いおこせよ梅の花
 主なしとて春を忘るな》

かの句を思い浮かべると、
涙無くしてはいられません。

道真公が左遷され
投獄までされてしまった理不尽さは、
後の都で起きた災いを
菅原道真の祟りと怖れた事からも判断出来ます。

祟りを鎮める為にと
天神様として祀られましたが
そもそも災いが道真公の祟りとは判らない。

災いの原因まで押し付けられて、
道真公の心中如何程であらんや。

ところで
道真公は優秀で、
学問の神様とされています。
知識を身に付けるには
地道な努力が必要なので、
道真公は大変な努力家だったと伺えます。

学業に限らず、努力の内には
辛さも有ります。
そんな時、
厳しい寒さに負けず咲く梅の花
人は励まされるのです。
道真公も
同じ思いが有ったのでしょうか?

夜明け前が一番暗い。
梅は厳寒に咲き、
春もそう遠くは無いと教えてくれる。

身体を縮め込めず、背筋を伸ばして
梅を見上げよ。
冷たい空気の中で眺める梅は、
とても清々しいものです。

だから、
2月は寒いから良いのだ。
そう思って過ごしましょう。
熱い甘酒でも飲んで。。。。

……それでは今日はこの辺で。
またお会いしましょう✨

   夏の真昼

本日のBGM:イルカ『名残り雪』

小説『フーガ遁走曲~白薔薇婦人が愛した庭~』
https://natsunomahiru.hatenablog.com