メロウなシンシア/春のパワースポット

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海ガメの赤ちゃんが何故だか
満ち潮の時を知り
その頃に一斉に孵化する様に、
私たちも春の訪れを感じるものです。

春の息吹きとでもいうのでしょうか?
肌で何となく分かるのです。

体の内から少し力が湧いて来る感じがします。
気持ちも明るくなります。

《春》は人間(動物)のみならず、
草木も芽吹きに誘う。
春咲きの花を開花させる力が有るのです。

その春のエナジーを取り入れてるので
咲いた花からは、命の誕生と同様の
真新しくてプルップルな珠の様な
ものすごいエナジーが放出されているのではないでしょうか?

それは目には見え無いけれど
力が漲っている状態で、
サーモグラフィで見たら
赤色が多くなっていそうです。

中学か高校生の時、ある先生が雑談で
「私は毎日授業で若いエキスを吸っているから、
とても元気だ」とおっしゃった。

その先生は50代くらいだっただろうか?
一言で言えば《オジサン》である。

先生の言葉を聞いて我々生徒は
おやじギャグ(古)くらいに思った。
当時10代だった我々生徒達は苦笑いし、
自分達とは無関係な事(中高年者のはしゃぎ)を
聞き流した。

しかしそれから
数十回の春夏秋冬の時が廻った今、
私の年齢を季節で言えば
《秋》である。

秋……いや……晩秋……に近いのか?
時々《木枯し》が吹く気がする。。。。

私もあの先生と同輩の年頃となったのである。

すると、あの時の先生の言葉、
ちょっと嬉しそうな様子は
とても良く理解出来ます。

それは私が、エキスを吸われる側から
吸う側になったからです。

……余談ですが
私のこの「吸われる側から吸う側」という言葉を、
上大岡トメさんのツイッター
コメントを送ったところ、
上大岡トメさんが「命はリレー」と
返信してくださいました。
……《命はリレー》……名言!

さて、
この《吸う側》となった私の見解では、
生徒達で埋められた教室とは
若いエナジーに満ち満ちており、
まさに豊かなエキスの宝庫であります。

《命の泉》とでも言いましょうか。
要は《パワースポット》なのです!

そして毎年春にはより若いエキス……
いや、新入生がやって来ます。
職場にパワースポットがあるのですから、
《吸う側》としてはウハウハです。
……先生、お元気ですか?

しかし、
誰しもがこの様な環境にいるわけでは
ありません。

だから、その他の《吸う側》は
《若いエナジー》と似た《春》から
エナジーを貰おうと、
自分では無意識のうちに花に惹かれ、
春の訪れを喜ぶのです。

待ちに待ったエキスの訪れです。

春(エキス)を吸う……という言い方は
何となくオドロオドロした感じが
しない事も無い。
“妖怪春吸い”………………。

まあ、呼び方はどうあれ
人間は春のエナジーを浴び、
花見で、その花からエキスを貰っている。
花の咲く場所、すなわちそこは
命の泉が湧くパワースポットになるのです。
何とも有り難い事です。

対する花は、
エナジーを吸われ過ぎたのか
散って行く。。。。
何とも儚く健気な事です。

ブルゾンちえみ(敬称略)のネタではないが
花は自らは動かず、蝶や蜂を蜜で誘う。
そして樹齢何百年なんていうのも有る……。
アレ?……けっこうタフ?頭脳派?

もしかしたら、人間の方が
花にエキスを吸われているのかも知れない。

「わーキレイな花」と人が立ち止まった時、
「ヒッヒッヒッ。花に見とれて
人間どもが来たわい来たわい」と
花は笑っているかも知れない。

そして、花見で浮かれた人々の
御陽気なエナジーをたっぷり吸って、
「あ~もう、お腹いっぱい!
コレもう用が無いから」とばかりに
看板を外す(花を散らす)。

そうなると、儚く見えた花吹雪は
「来春また来てね~。
又たっぷり吸わせてね~」という挨拶代わり。

何だか、
ドライなホステスさんみたいである。

吸っているのか吸われているのか?
吸って吸われて、吸われて吸って……。
どっちであっても、
せっかくだから謳歌しよう。
春の酔い(宵)を、あけぼのになる迄。

……それでは今日はこの辺で。
またブログでお会いしましょう✨

   夏の真昼

本日のBGM:
南沙織『春の予感~I've been mellow ~』
リビアニュートンジョン『そよ風の誘惑』
松山千春『季節の中で』
天池真理『花と小父さん』
ダークダックス『花のメルヘン』
アン・ルイス『六本木心中』

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小説『フーガ遁走曲~白薔薇婦人が愛した庭~』
https://natsunomahiru.hatenablog.com